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CQ誌 2016年4月号掲載記事連動ページ

IchigoJamを使って懐かしのBASICプログラムで作る
縦振り電鍵用半自動キーヤーの製作


このページで、CQ ham radio(以下、CQ誌)2016年4月号に掲載の「縦振り電鍵用半自動キーヤーの製作」の記事に連動して、その補足説明を行うページです。

縦振り半自動キーヤーの動画

縦振り電鍵用半自動エレクトリック・キーヤーとは、一言でいうと、押し続けると長点を自動送出するエレクトリック・キーヤーです。
今回は、コントローラーにはIchigoJam®マイコンを使って作ってみましたのでご紹介します。
先ずは、試し打ちの動画をご覧ください。

縦振り電鍵をつないでキーインし、無線機でモニターしています。キー出力は赤色LEDが点灯しています。
(キーダウン時に青白色LEDが点灯していますが、撮影用に急遽追加したもので、後述の回路図には含めれていません。)
詳しくは CQ誌 2016年4月号掲載記事と、下記の関連ブログ記事をご参照願います。

IchigoJamマイコンの概要については、下記のブログ記事をご覧ください。

IchigoJamの詳細については、下記のWebサイト(外部リンク)に説明されています。


製作途上のものですが、別の動画もあります。


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半自動キーヤーのプログラミング

(CQ誌では誌面の都合で掲載できなかったプログラミングの手順についてご紹介します。)


BASIC言語で

IchigoJamマイコンにBASIC言語でプログラムを行います。

マイコンやポケコンでのBASICのご経験がおありの方は、この画面をご覧になって懐かしく感じられる方が多いのではと思います。Hi !

初期画面

IchigoJamUの電源をオンにする(スライドスイッチを内側にする)とテレビ画面に初期画面が表示されます。

注意: BTN端子は開放状態=プログラムモードにしておきます。

プログラムの入力

引き続き、キーボードから、
10 IF IN(1)=1 GOTO 10 [ENTER]
20 T=(1024-ANA(2))/146+3 [ENTER]
・・・
という具合にプログラムを入力していきます。

BASIC プログラム

BASICプログラム   説明
10 IF IN(1)=1 GOTO 10 キー入力(IN1ポート)にキーダウン(0)されるまで待つ
20 T=(1024-ANA(2))/146+3 可変抵抗の電圧をアナログポートから読み短点一つ分の長さを変数Tに格納(注1)
30 OUT 1,1 キー出力(OUT1ポート)をオン(1)して
40 LED 1 LED(IchigoJamUの基板にある)を点灯
50 BEEP 10,T 短点ひとつ分の時間のモニタ音を鳴らしながら
60 WAIT T 短点ひとつ分の時間を待つ。
70 IF IN(1)=1 GOTO 100 もし、キーアップされていたら、文番号100へ
80 BEEP 10, T*2 引き続き短点ふたつ分の時間のモニタ音を鳴らし
90 WAIT T*2 短点ふたつ分の時間 (計3短点=長点分)を待ってから
100 OUT 1,0 キー出力をオフ
110 LED 0 LED(IchigoJam基板上)を消灯。
120 WAIT T 短点ひとつ分の時間を待つ。
130 GOTO 10 最初に戻り繰り返す。
140 END おしまい。

注1):WAITは1/60秒単位の時間待ちです。ここでは可変抵抗から読み取った電圧を、3〜10に変換して変数Tに短点一つ分の長さとして格納しています。

以下はプログラムのコピペ用です。
10 IF IN(1)=1 GOTO 10
20 T=(1024-ANA(2))/146+3
30 OUT 1,1
40 LED 1
50 BEEP 10,T
60 WAIT T
70 IF IN(1)=1 GOTO 100
80 BEEP 10, T*2
90 WAIT T*2
100 OUT 1,0
110 LED 0
120 WAIT T
130 GOTO 10
140 END

入力したプログラムの確認

LIST[ENTER]と入力すると、先程入力したプログラムの一覧が表示されますので確認をします。

テスト実行

RUN[ENTER]と入力してプログラムを実行します。電鍵入力とキー出力が図1のような振る舞いになるか確認ください。

プログラムの保存

プログラムが完成したら、SAVE[ENTER]と入力してプログラムをIchigoJam内のメモリーに保存します。保存したプログラムの内容は電源を切っても保存されています。
一旦電源OFFをしたら、プログラムは消えますが、LOAD[ENTER]で、先ほど保存したプログラムを呼び出すことが出来ます。そしてRUN[ENTER]でプログラムを実行できます。

実行専用モード実行

下記インターフェース回路のJP3にショートピンをRUNの位置に挿入(BTN端子とGNDを短絡)して、電源投入するだけで、プログラムが実行されます。このとき、テレビやキーボードを取り外してもかまいません。
これは、IchigoJamが電源投入時にBTN端子がLow(GNDに落ちている)と保存されているプログラムを自動的に読み込み(LOAD)、それに引き続いて、自動的に実行(RUN)を行う仕組みになっていますので、基板のみの状態(キーボードもモニタも取り外して)で、電源を入れるだけで半自動キーヤーのプログラムが自動実行がされるからです。

プログラムの課題

総じて、16WPM程度のゆっくりしたキーイングでは使えそうです。それ以上のQRQではプログラムでもっと詳細な時間制御の工夫が必要となります。その際に、BASIC言語での制約(例えば,WAIT,TICKコマンドの時間設定が1/60秒単位)の関係で、一部に機械語を用いたプログラムの考慮が必要になるかもしれません。

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ハードウェア

インターフェース部の回路図


インターフェース部の製作例


IchigoJam U


IchigoJam Uとインターフェース部




プログラム時の様子

IchigoJamに、パソコン用PS/2キーボードとテレビモニター(写真では車載用4.7インチモニタを使用)を接続してプログラミング

キーヤー操作時

実行専用モード(BTN端子をGNDに接続)時、キーボードとテレビモニターを取り外しても使用可能

スマホ用モバイルバッテリー(基板下の黒いもの)で5V電源を供給

IchigoJamについて

IchigoJamは、テレビ、パソコン用PS/2キーボード、電源をつないでスイッチを入れるだけで、プログラム、実行できるマイコンです。プログラム言語は独自のBASIC言語で、往年のマイコンを彷彿させます。

(上の写真では、懐古的に20世紀から連れてきた(?)ブラウン管式テレビにつないでいますが、液晶テレビのビデオ入力につないでも動作します。)

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なお、IchigoJamは(株)Jig.jpの登録商標です。

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